ユニクロの花粉症ビジネス

Kakeru2005-04-01


今年の花粉はヒドイ。
北海道に一週間くらい避難していた間は快適だった……けれど、北海道はトラックやバスの排気規制がされていない。それどころか、ディーゼルエンジンの乗用車なんて信じられないシロモノが、まだまだ平気な顔をして走っている!
だから交通量は圧倒的に少ないはずなのに、道路の排ガス臭は東京の比じゃない。バイパスを走っていても、札幌の街中を歩いていても、とにかく辛かった。
一番困ったのはディーゼルエンジンの車に乗せてもらったとき。外気導入でヒーターを入れているだけで、くしゃみと目のかゆみが止まらなくなったことだ。
という対照実験の結果。ディーゼルエンジン排気ガスは花粉症に影響アリ、と思う。

そして東京に帰ってきたら、我が愛車レガ蔵が黄色く粉をまぶしたようになっている。
「黄砂?」
と思って近づいてみたら、窓ワクに黄色いペースト状のものがプヨプヨとこびりついている……花粉だった。


花粉の多さにとうとう耐えきれず、医者に改めて相談した結果、薬がクラリチンからバイナス(写真)に変更になった。これは特に鼻づまり効果のある薬のようだ。
それから、寝ている時の悪循環(「鼻つまる」→「口を開く」→「喉が乾いて粘膜が荒れる」→「喉の痛みと咳」)にはマスクが有効だとアドバイスされる。「乾いた空気を吸い込まずに済むから」ということらしい。

花粉症とはずいぶん長くつきあっていたけれど、マスクはどうも苦手で敬遠していた。吸う息吐く息が「マスクにおい」になってしまうのがイヤだったからだ。
でも、こうなると背に腹は代えられない……と思って、家の近所のサンドラッグに行ってみたら、とうとうアレを見つけてしまった。今年の花粉症シーズンに向けて鳴り物入りで発売された「ユニクロの花粉症用マスク」だ。
ユニ・チャームとのコラボレーションで、中身は同社の「超立体マスク」と変わらない。パッケージの基調色がユニクロの紙タグに使われているベージュっぽい色で、赤い四角のユニクロマークもバンバンくっついている。
そしてもちろん、「超立体」のロゴや、マスクのイラストが入っている……のだけれど、ユニクロのデニムの広告が、割合としてはかなり大きく入ってるのがヤヤコシイ。正面から見たら、リカちゃんやバービーの着せ替え用ジーンズのパッケージみたいだ。
多分、通常商品の「超立体マスク」と並べて売られることを前提にしているムシのいい商品ってことなんだろう。
これ、話には聞くけれどもどこに行っても見つけることができなかった。つまり、広告入り発泡酒の「アド生」と同じ失敗になってしまったんだろう。小売価格は安く設定されているかもしれないけれど、ただでさえフェイスの奪い合いをしている小売店インセンティブとかを考えたら通常商品の方が安くなるかもしれないのだから、そりゃあ「扱いにくい商品」だったはずだ。
それに、アド生にしたってユニクロの店舗で販売すれば売れただろうけど、酒類販売免許の問題でNG。じゃあこんどのマスクは……なんで売らないんだ?
「扱いにくさ」のせいで、渋谷や新宿のマツキヨのような大きなドラッグストアでは全く見たことがなかったし、やっと23区と東京都下の境目のような脇街道筋のサンドラッグに置いてあったくらいだからこれは相当ダブついてそうなのに。
多分花粉症がとっくにおわった頃に、独立系の100円ショップとかに並ぶんじゃないだろうか。そしたら買いだめしておいてもいいかな、くらいにには思う。

どうせなら「アパレルブランド」らしく、マスクにカラーバリエーションをつけるなり、ロゴをつけるなり何か一工夫したらよかったのに。
でも、あの四角いロゴマークが大きく真ん中に入ってたら、クイズで間違っちゃった人みたいだったろうけど。


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ユニ・チャーム超立体マスク 15枚花粉症対策に使ってみると違いがわかります。