マーガリン

Kakeru2005-02-22


お土産に、その土地ではおいしくて有名だというパン屋さんのメロンパンをもらった。
ところが……ひどくマーガリン臭い。
最近話題のトランス脂肪酸がどうとか、添加物がどうとかいうのは二の次三の次の話。マーガリン山盛りで作られたパンはどうやったって臭くてまずい。そのパン屋の店内に足を踏み入れたところを想像しただけでゾッとする。
怒りオヤジ」のパン屋のパンを食べるのは、そりゃあ安全にも気が配られてるからだけれども、まず第一においしいからだ。

もし無添加で安全でも、まずかったら食べない。
添加物だらけマーガリン臭プンプンでも、おいしかったら食べるかもしれない。
でも、実際問題として、近所に無添加で安全な上にとてもおいしいパンが売ってるのだから、そりゃあそっちを食べる。
でも、それしか食べないなんてヒステリックなことは言わない。
スーパーやコンビニで売ってるパンも食べる。
でも、同じ店にPasco敷島製パン)と山崎製パンのパンが並んでたら、Pascoを選ぶ。
比べたときに、まずくて、しかも臭素酸カリウムの使用再開なんて乱暴なことをして平気な顔のヤマザキのパンなんて食べない。

結局のところ、おいしいものを作ろうという姿勢のある人は、その他のところでもキチンとしてる、矜持が整ってるんじゃないか。
多分それだけのことなんだと思う。

マーガリンを食べる習慣はごく子供の頃にしかなかったけれど、それでもショックだったのが高校の化学の授業のときに教師から聞いた話。

マーガリンってあるだろ、あれはね、昔は『人造バター』って言ったんだよ。
マーガリン』って言うからうまそうに思うかもしれないけど『人造』って言われたら嫌だろ?
それにね、あんなもん石鹸とおんなじなんだよ。最後に加えるのがカリウム塩かナトリウム塩かで変わるだけでね。
石鹸でパンなんてね、食えるわけないんですよ」

アボガドロ数なんて忘れちゃったけど、この言葉だけは口調もそのままに思い出せる。