ユナイテッド・シネマとしまえん

Kakeru2005-03-19


遊園地のとしまえんのそばにできたシネコンで、「ブリジットジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」を鑑賞。

まず、シネコン自体の話を。

○駐車場が3時間無料
×ただし、入り口までかなり歩かされる

売店サーティワンアイスクリームを売っている
×でも、温度管理が悪く溶けかかっているし、店員はダブルの重ね方(ユルい方を上に)も知らない

×そもそも売店全体が人手不足で、連休の日中の客数をさばけていない

○チケットなしで入れるエリアで、ホームシアターの大画面+ボディソニックシートで予告編を上映している。
×全体的に天井が低い

○年会費1000円の会員カードは、入会(更新)するだけで1本無料で鑑賞できる上に、割引やポイントのサービスがある


というわけで、全般的にはお台場のシネマメディアージュより便利かな、という気はする。なんといっても家から「近い」


ところが、シートの具合がイマイチだった。
かなり快適なメディアージュのシートと比べると、幅が狭い。ただし、シートピッチ(前後の間隔)は広く、前席の背もたれに荷物をひっかけるフックがついているのは便利。
ただし、想定している身長が、どうもそんなに高くないようだ。身長170センチ台後半で、ジーンズの裾上げが無用の僕が座ると、肩の位置がどうにも決まらない。ヘッドレスト風の傾斜が始まるあたりが、どうにも肩甲骨にあたってゴロゴロする。
まあそれにしても、近所だし駐車場が実質無料だし、と思えば次もお台場じゃなくてこっちに来るだろうけど。幼稚園の給食試食会に行ったような居心地の悪さくらいはガマンしよう(ただし、上映時間が二時間を超えなければ)


ブリジット・ジョーンズは、公開初日ということで、襟川クロとかいう人のトークイベントが上映前にあった。
ところがこれがひどい代物で、たのむから本編を先に始めてくれ! と叫びたくなる無用の時間だった。
ユナイテッド・シネマとしまえんがこの人を呼ぶのは二度目なんだそうだけれど、三度目が無いことを切に祈る。シュワちゃんが悪口を言われるのは有名税かもしれないにしても、映画会社の宣伝担当氏の私生活や会社での待遇のような話を明け透けに質問するようなデリカシーの無い人間は、人の前で話す資格など無い。
僕だってゴシップやスキャンダルといった裏話は好きだ。でも、だからといって金をもらって人の前で話をする人間が、ユーモアやウィットが皆無の悪口をダラダラ垂れ流しにするものじゃない。キャバクラに行って女の子と映画の話をしたとしても、ここまで明け透けなものの言い方をする子はまずいない。
もっとも、その襟川クロ、本人曰くとしまえんに来たときにはすぐそばのシャトレーゼで買い物をして帰るのが大好きなんだそうだ。
もちろん、いまどきシャトレーゼのお菓子をお土産にもらって喜ぶキャバクラ嬢だってまずいない。とまぁ、そういう人なんだろう。


さて、それで映画そのものは典型的なパート2だった。
それこそイギリス的なユーモアやウィットが減り、為にする論で作ったプロットが鼻につく。
原作や映画前作が好きだった人にとって、見逃せない作品であることは間違いないけれど、そうそう満足させてくれるわけではないのも確か。
単なるラブコメディーを期待している人には、むしろ「10日間で男を上手にフル方法」みたいな軽いノリの作品の方が楽しめるだろう。

そして、個人的に一番不満だった点は、


※以下は本作と前作のネタバレを含みます。
ダニエル(ヒュー・グラント)が単なる悪人に成り下がってしまったことだった。
たしかにアイツはバカでウソつきで最低の男だ。でも、だからといってあんな卑怯なことをするような人間性に欠けるヤツじゃないはずだ……と思っていた。

だからこそ、前作でブリジットがダニエルにアプローチされてドキドキすることも、マーク(コリン・ファース)の誠実さにクラっとくることも、どちらもよくわかる気がした。
それが今回は単なる「いいもの」「わるもの」になってしまったのだからどうしようもない。

それぞれ長所もあるけどどうしようもない短所を抱えている二人の男が、何故だか「あの」ブリジット(レニー・ゼルウィガー)に熱をあげてしまう、というところが面白かったのに、これでは「わるもの」からヒロインを守る「いいもの」の話でおしまいだ。


……これではプロットを書き換えないと気が済まない。
本格的にこの作品を論じるときには、ぜひその「改作」を合わせてアップしようと思う。
私家版シナリオは、空港でブリジットが拘束されたところから始まる。

ところで、この映画のタイトル。
公式サイトでは「ブリジットジョーンズ」、本編タイトルでは「ブリジット・ジョーンズ」
どっちなんだ???